タイトル:人と内臓とのインタラクションを創生するボディバース
著者:和田 有史・岩槻 健・小早川 達・稲見 昌彦
雑誌名:日本味と匂学会誌
巻号頁:32 (1), 27‐35
要旨:本総説では、人間と内臓とのインタラクションを実現する「ボディバース」という新たな概念を提案する。この概念は、古来の日本文化に根付いている「腹の虫」の思想と現代のメタバース技術、自在化身体研究、生理学、心理学、予防医学を融合させたものである。ボディバースでは、生体情報のセンシングと人工知能を用いて、内臓の状態を可視化・人格化し、「腹の虫」として実体化する。この「腹の虫」とのコミュニケーションや同一化(憑依)
を通じて、人間の自己理解を深め、行動変容を促し、ウェルビーイングの実現を目指す。この革新的な構想を支える技術的基盤と、実現に向けたグランドチャレンジについて詳述する。